あれは俺が大学2年だったか、3年だったか…
元々数学苦手で、高校3年のクラスは国公立志望クラスのくせに、当時の共通一次には数学があるからって国公立を諦めて、数学の試験の無い私大の経済学部に行ったのにも関わらずだ。
『経済学の為の経済数学』とかいう、「は?何それ?美味いの?」な、しかもそれが必須科目とかあり得んのがあって、それの単位がどうしても取れない訳ですよ。
それでね、その何タラ数学の試験の時、解答用紙に「ワタシは数学の無い世界で生きて行きます。どうかご容赦ください」って書いたの。ほんとにそう書いたの。
マンモス大学だから、「試験の答案は床に並べて扇風機で飛ばして線より向こうに飛べば単位貰えるらしい」とかいう都市伝説があってね、ひょっとしたらテキトーに書いてても線の向こうに飛んで、うまいこと単位貰えんぢゃね?に賭けてみたの。
もう「ノストラダムス信じて貯金全部使っちまったぜ!」くらいの大バカな俺。。
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時は経ち、今度は『バンドで食って行く』とか放蕩なコトを言い出すも、元々真面目な俺は自分で自分の首根っこ掴まえてこっちの世界に戻り(笑)、流石に生きてく上で『数学の無い世界なんか無い』と痛いほど分かりましたね。
その後、こんな俺でも素晴らしい女性と結婚して、子供も授かりました。
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あれはREICHIが小学校で九九を習い始めた頃。
我が家では親父の代から伝わる悪習があって、それは『湯船に浸かってる親父が洗い場に立たせてる息子に九九を言わせる』悪習(笑)
最初は二の段から九の段まで順に言わせて、その後は抜き打ち。「三八!」「四六!」って具合に。
もう子どもの頃はそれがイヤでイヤで仕方なかった癖に、我が子にもやっちゃってた訳ですよ。
ある時例の如くREICHIを立たせて九九を言わせてた。
すっげぇ怖い顔して言わせてんの。この俺様が。。
でね「七八!」に
「五十六」って答えたREICHIに
「は!?違うわ!」と凄い形相で怒鳴る俺。。
もちろん、ぽか〜ん??なREICHI。。。
横で嫌〜な顔で聞いてたikukoがボソっと「合ってる」と…
あ¨ーーーやっちまった!。もうこの悪習のお陰で算数大っ嫌いな俺が、「己の欲せざる所人に施す事なかれ」が座右の銘の俺が(笑)
もうね、今でも言われんですわ。
「あんとき風呂で…」とか「“七八”苦手だもんね」とか(笑)
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それがですよ?そんな俺の子どもがですよ!
かの京都大学の理学部に合格しちゃいました!
もう『鳶が鷹』とか(これは嫁さんに失礼な話だな)はまだしも、悪友どもに「ほんとにお前の子か?」とか言われちゃう訳ですよ。
こんな見た目クリソツな親子が他に居ましょうか?ってんだ(笑)
数学好きな突然変異は長男だけかと思いきや、次男のYU-KAも数学大好きで、これまたどうしたもんかと。
ikukoのお陰さまさまですよ。ほんとに。オヤジの様に楽器に手を出さなくてほんとに良かったと(笑)
子育てには反面教師も必要ってことですな、きっと。。
これでYU-KAも志望高校に合格してご覧なさい。すっげぇ!すっげぇ!ってルフィーの声が聞こえちゃうようです(笑)
いっそ、もう本でも書いちゃうかしら?
「数学嫌いな父親でも子どもを京大理学部合格に導くコツ」とか…ちょっと違うな「反面教師な父親は京大合格には必要」か?…
あ、子育て、特に、勉強に関してはマジで俺何もしてないんだったわ…。
あれだよな。『オヤジは黙って背中で語る』だろ?
な? な?……し〜ん…
ikukoに書いてもらった方がベストセラーになるかも。。
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って以上は、京大の試験に行ってる間に下書きしてたの(笑)。
京都から帰って来て、今年はかなり難化したらしく自己採点では思うほど良くなかったらしく…かなり落ち込んでた。
そして迎えた発表当日。。
12時発表で息子から電話がなったのが12時3分。
もう声が震えてんの。。二人して電話越しで泣いちまったです。
京都に行くとなると、この先福岡に戻ることはないだろうとか考えるとかなり寂しい。寂しさは行ってしまった後に実感するだろうね。これから時間が無いので出立まで忙しくなる。
一年よく耐えた。お疲れ様。後は次男の公立試験を控えるのみ。
我が家は4月から新しいステージに突入です。